禁煙外来~12週の治療期間を終えて感じたこと。

禁煙にチャレンジする前のワタシの禁煙に対するイメージは、『禁煙=葛藤、格闘、死闘』でした。

辛く、苦しい茨の道を乗り越えたその先に「禁煙」はあるものだと思っていましたが・・・

結果は真逆で、実にあっさりとスムーズに12週を完走することができました。「余裕だった」と言ってもよいでしょう。

もちろん、多少は『我慢している感』がありましたけど。

目次

達成感はありませんでした

「こんな禁断症状を経験した」「タバコの代替物としてあんなモノやこんなモノを摂取した」などの武勇伝を語りたいのですが・・・・何もないのです。

まさかの達成感ゼロ!

20数年間、切れ目なくタバコを吸い続けてきたのだから、約3ヶ月も禁煙を継続した日には、きっと眼前にまだ見たことがない景色が広がっているはず、リニューアルされた自分がそこにいるはず・・・・と思っていました。

しかし、12週にわたる禁煙外来の治療を終え、病院を出たワタシの眼前に広がっていた風景は、いつもの近所の病院の、いつも通勤で使用している道路。リニューアル感ゼロ。

強いて言えば、薬局に立ち寄らずに帰宅した点がいつもと異なるところで、「今後、クスリ代を負担しなくてよいのか、よかったぁ』程度の喜びは湧いてきましたが・・・。

結局、禁煙は偉業ではない

喫煙者にとって、禁煙はアンビリーバボーな行為、奇跡です。

したがってワタシの周辺のスモーカー達からはリスペクトされるのですが、そのことがワタシに達成感や自信をもたらすことはありませんでした。

なぜなら、非喫煙者にとって、タバコを吸わないという「無作為」は、特別なことでも何でもない、日常だからです。

12週の禁煙治療を終え、スモーカーでなくなった瞬間、ワタシにとってタバコを吸わないということは、偉業でも何でもない『当たり前のこと』となってしまったのです。

禁煙というのは、自分で掘った穴を自分で埋めるという行為に似ていると思います。禁煙によって、そこに新しい何かが生み出される訳ではありません。

達成感を感じることが難しい行為です。

自己の責任においてスモーカーとなり、自己の意志で、医学のサポートを受けながらスモーカーではなくなった。

ただそれだけのことです。

禁煙を継続できた理由と今後

いずれにせよ、ほとんど波風の立たないストレスフリーな禁煙治療期間を過ごすことができ、なおかつ今現在(2017年3月末現在)もなお禁煙を継続できているのは、チャンピックスを服用する禁煙治療がワタシにはフィットしていたからだと思います。

また、禁煙手帳に喫煙本数を書き込むというシンプルな作業も、禁煙継続を支えた要因だと思います。

ゼロ以外の数値を書き込んだら負けみたいな、ある種のゲーム感覚で禁煙と向き合うことができました。

禁煙継続を褒めてくれない担当医師への対抗意識や、薬局の人の「禁煙、続いてますか?」という一声なども禁煙継続を後押ししたと思います。

『タバコ代がもったいない』という経済的な動機でスタートした禁煙外来でしたが、治療期間中の禁煙継続を支えたのは、上記のような経済的動機以外の動機です。

いずれにせよ、12週の禁煙治療を完走したことで、統計上は禁煙継続できる確率約50%の側に立つことができました。ま、2分の1の確率でスモーカーに戻るとも言えますが。

今のところ、禁煙状態を継続できる自信はあります。しかし、この生活がどれほど続くか分かりません。1年後、いや3ヶ月後にはプカプカやっているかもしれません。

仮にスモーカーに戻ったとしても、その時はまた禁煙外来を受診すればいいや、と思っています。

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